Vol.98

パグの血管肉腫が東洋医学の効果で!

公開日:2018.12.23  / 最終更新日:2020.06.18

皆さま こんにちは♪
獣医師の横山恵理です。

なかなか寒くならない
と思っていたら
まさかの気温の急降下。

犬も人間もうまく対応しきれず
身体がこわばってしまうし

免疫が弱って様々な感染症が
流行ってもいるようです。

そんな時こそ
先月紹介したお灸の出番!
ぜひ試してみてください。

今回ご紹介するのは
6月のメルマガにも登場した
パグのはる君。

2週に1度の通院で
とても元気に過ごしていたのですが

8月に入って
左の背中の脇に突然
大きなしこりができてしまいました。

触診をしてみたところ
かなりしっかり
皮下組織への固着と浸潤があり

悪性の可能性が高いので
しっかりとした検査をお勧めしました。

東大病院での検査結果は
悪性の血管肉腫。

余命は何もしなければ1・2か月

手術と抗がん剤を使っても
肋骨に入り込んでいて
取りきることができないので
3か月とのことでした。

「あと1・2ヶ月でいなくなっちゃう
 なんて耐えられない!
 できる限りのことはしてあげたい」

という飼い主さんの想いに

漢方と鍼灸で身体の負担を
なるべく軽減したうえで

手術も抗がん剤治療も
行うことになりました。

また
キュティアでの癌への
アプローチとして

以前リンパ腫の柴ちゃんで紹介した
免疫や血液が絡む癌を得意とする
サプリとホモトキシコロジーの水鍼

そしてとにかく
はるちゃんの大好きな
楽しいことを
たくさんしていただくこと!

を取り入れることとしました。

東洋医学のフォローが効いたのか
退院直後からお散歩に行きたがるほど
経過の順調だったはるちゃんですが

抗がん剤が全く身体に合わず
ひどい下血と嘔吐に苦しんだため
1回のみで打ち切りとなりました。

それでも
2週間ほどは抗がん剤の副作用で
ぐったりしていましたが

その後はしっかりと
持ち直したはるちゃん。


(半年前のはるちゃん)

先日リミットの3か月を
元気なまま通り過ぎることができ

改めて東洋医学の効果を
実感することとなりました。

そしてはるちゃんにとっての特効薬
となったのは家族の愛情♪

どんなことがあっても
いつも笑顔のママさん

お休みの度におでかけに
連れ出してくれる優しいパパさん

そして
カヌー体験に誘ってくれる
元気なお姉さん。

家族みんなで旅行に行ったり
カフェにいったりと

楽しいことを沢山したことで
リンパ球が活発になり
ガン細胞に抵抗することが
できているのでしょう。


(今のはるちゃんはキラキラ☆☆)

キュティアには他にも
脾臓の血管肉種の手術は
行ったけど
抗がん剤を使わなければ
余命6か月

と言われながら

鍼灸治療と漢方薬で肺の転移巣と
思われる影も消えて
1年経過している
イタグレちゃんもいます。

またの機会に
ご紹介させていただきますね。

それではハッピードッグライフ♪

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