こんにちは。
獣医師の佐々木彩子です。
最近少しずつ陽も長くなり
春の陽気を感じられる日もでてきました。
まだまだ2月は冬
というイメージがありますが
暦の上では立春を過ぎたので
春に移り変わっているところです。
また方角でいうと
冬は北
春は東なのですが
冬から春の間の北東の方角というのは
鬼門の方角のようです。
昔から玄関を北東の方角にすると
鬼が入ってくるのでよくないと
言われていたそうです。
そんな鬼門の季節ということもあり
体調を崩しやすい季節と言われているのです。
また漢方医学の五行説の考え方からも
とても体調を崩しやすい時季と言えます。
冬は「腎」の弱る季節です 。
特に年齢を重ねるとともに
「腎」は弱くなっていきます。
そして春は「肝」の季節。
冬の間にしっかりと
「腎」のケアをしていないと
「腎」の子である「肝」の
気のめぐりが悪くなったり
暴走したりします。
その症状は立春を境に
一気に目立つようになります。
具体的にどのような症状がでるかは
そのコによって様々です。
キュティアに通われている
患者さんの中で多くみられるのは
落ち着きがなくなったり
イライラしたり
興奮しやすくなったり
といった症状です。
ずっと定期的に治療に通ってくれている
シーズーのマルちゃんは
いつもはとてもリラックスして
鍼灸治療と整体を受けてくれ
治療しながらウトウトすることもあります。
そんなマルちゃんですが
立春を過ぎた直後に来院した時は
大興奮で鍼灸治療はなんとかできたものの
整体は触られるのをとても嫌がって
施術できませんでした。
マルちゃんが最初に
キュティアに来院されたのは
夜ぐっすり寝てくれない
という理由からでした。
実は認知症を発症していなくても
不眠の症状が出るコもいます。
これには肝と心が関係しています。
マルちゃんの場合
鍼灸治療と漢方薬による治療で
ぐっすりと眠れるようになり
とても安定していました。
今回このような症状が出てしまったのは
やはり季節の影響だと考えられます。
このような場合は
漢方薬を一時的に増量したり
種類を増やしたりします。
この2週間で
肝気のめぐりをよくする漢方を
飲み始めたコが他にもたくさんいます。
イライラや興奮の他にも
前庭疾患やてんかん発作を
起こしやすくなったり
アレルギー症状が悪化したり
食欲低下や嘔吐などの消化器症状が出る
コもいます。
ストレスも肝気のめぐりを
悪くする要因になります。
お家でできるケアとしては
ストレスをかけないようにすることと
ごはんにお酢を1滴垂らしたり
トマトなどの酸味のある
食べ物をとるようにすることです。
また
みかんの皮を天日干ししたもの(陳皮)も
気の巡りをよくしてくれるので
細かく刻んでごはんにほんの
少しかけるのもおすすめです。
ですが一番のおすすめはやっぱりマコモ☆
2月から4月頃までは
ワンちゃんにとっても
人にとっても辛い季節になりますが
マコモパワーで春を乗り越えましょう!
それではハッピードッグライフ♪
参考コラム: