皆さま こんにちは♪
獣医師の横山恵理です。
キュティアでマコモと同じくらい
おススメしている「犬の車いす」。
ここ数年で大分その存在が
認知されるようになってきました。
しかし
飼い主さんにとってはまだまだ
「もう歩けなくなって
しまった時のもの」
「犬の車いすに頼りきりに
なってしまったら
歩けなくなる気がする」
というイメージが強い印象を受けます。
確かに人間の場合ですと
車いすに座り込んで
足を全く使うことなく
手の力だけで移動を行うため
腰から下の筋肉は
どんどん衰えていきます。
しかし
犬の場合の車いすは
体幹を支えるのみで
四肢すべてを動かしての
歩行ができるため
どちらかというと
人間の「歩行器」のような
役割を果たしています。
そのため歩行の補助だけでなく
リハビリとしての効果も
持ち合わせているのです。
今回はそんな犬の車いすの
「リハビリ」効果を
あらためて知らしめてくれた
福ちゃんを紹介いたします。
福ちゃんは
今月で12歳になったばかりの
フレンチブルドックの女の子。
昨年末
突然けいれん発作をおこしたため
MRI検査を行ったところ
脳腫瘍が発覚。
今年1月に腫瘍を摘出したのですが
手術の影響から右半身が麻痺して
しまいました。
かかりつけの先生からは
「前足は不全麻痺で
少し感覚が残っているから
もしかすると回復の見込みが
あるかもしれない」
と言われたそうです。
そこで飼い主さんは
「少しでも早くリハビリの
方法が知りたい」と
退院直後にキュティアに
来院されました。
カウンセリングスペースで会った
福ちゃんは思うように動けないことで
ストレスが溜まってしまい
うつろで真っ赤な眼をしていました。
また
下半身が動かせず
力も入らないことから
何日も便秘で苦しんでいました。
ちょうどレンタル用の
車いすがあったため
カウンセリングの間に
細かい調整して
とりあえず乗せてみたところ
目がらんらんと輝き
大興奮でクリニック内を
歩き始めました。
福ちゃんの
前向きな意欲と表情の変わりように
飼い主さんもキュティアスタッフ一同も
びっくり&大喜び☆
そして
さらにスタッフを驚かせたのは
1週間後の再診の時。
なんと福ちゃんは
しっかりと自分の足で立ち
スタスタと歩いてクリニックに
入ってきたのです。
飼い主さんに話を伺うと
クリニックと違い
お家の床では車いすの車輪が
うまく動かなかったものの
キュティアでの一件で
やる気スイッチが入り
自信をつけた福ちゃん
あっさり車いすに見切りをつけ
自力で歩きだしたそうです。
そして
車いすはマッサージ台に
なっているとのこと。
2月に入り毎週全身麻酔をかけての
放射線治療が始まったため
麻酔とストレスによる
身体のこわばりをとるために
整体の通院を続けている
福ちゃんですが
初めての時とは違い
フレンチブルドックらしい
お茶目な笑顔で来院してくれています。
そんなリハビリにも
大活躍の犬の車いす
歩行の補助として使用する場合でも
完全に自力で歩けなくなる前に
使用を開始した方が
乗りこなしがスムーズになる
など意外な使い方が色々あります。
少しでも気になるようでしたら
お気軽にお問い合わせください。
それではハッピードッグライフ♪