Vol.113

コラーゲンとマコモは最強コンビ

公開日:2020.03.20  / 最終更新日:2020.06.12
犬の鼻の毛の生え方

コラムでも時折登場する「マコモ」。

点眼やスプレー、クリームといった外用使用でも様々な効果を発揮しますが、やはり本領を発揮するのが内服での使用。その中でも特に注目したいのが、TGF-βの調整作用です。

TGF-βっていったい何?

TGF-βとは、細胞の増殖や細胞死に関わるサイトカイン(細胞の働きを調整するために分泌されるたんぱく質)で、40ほどの種類があり「TGF-βスーパーファミリー」と呼ばれています。

TGF-βスーパーファミリーは次の3つに大きく分かれます。
・TGF-βファミリー
・アクチビンファミリー
・BMPファミリー

TGF-βファミリーは肝臓、腎臓の繊維化に深くかかわるほか、細胞増殖抑制作用によって癌が増えることを阻害します。

アクチビンファミリーは神経や赤血球を分化させます。

ファミリーは骨や軟骨、消化管上皮や心臓形成に深く関与し、TGF-βやBMPのシグナル異常によって骨軟骨疾患や歯科疾患、皮膚疾患などが引き起こされることが分かっています。

マコモが加わると

そんな身体作りに大きな影響を起こすTGF-βスーパーファミリーをマコモによって適切量に調整することで、骨や軟骨は丈夫に、また筋肉や皮膚のもとになるコラーゲン繊維を太く丈夫に改善することができるのです。

そして、その身体づくりの強い味方になるのが「コラーゲンペプチド」です。タンパク質の一種であり、骨や軟骨、皮膚や腱といった結合組織の主成分であるコラーゲンを酵素などを使って低分子に分解したものです。

単純に熱で変性させて抽出したゼラチンに比べて、体内に吸収しやすく経口摂取することで
・皮膚角質吸水層の増加
・髪の毛の密度増加
・繊維芽細胞の増加
・抗アレルギー
などの効果が確認されています。

コラーゲンペプチドで増やしたコラーゲン繊維にマコモが加わることで太く丈夫にしてくれる最強コンビとなるのです。

キュティアでも、組み合わせることで仔犬の時からの薄毛の他、トイプードルちゃんによくみられる加齢に伴う薄毛の劇的な改善を、はっきりと目に見える効果として何例も確認しています。

体質的に軟骨や皮膚、被毛のトラブルを抱えているわんちゃんにぜひおすすめしたい組み合わせです。

それではハッピードッグライフ♪

2020/03/20 更新
キュティア老犬クリニック
 獣医師 横山恵理
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